2018年も年の瀬。皆さまいかがお過ごしでしょうか?
先日、人生初の自主企画によるリサイタルを名古屋と生まれ故郷高岡で行い、少し時間が出来たので、大掃除の合間に、この10月から出演したオペラ公演を振り返ってみようと思います。

10月31日に東京劇術劇場で上演された藤倉大マエストロ作曲 オペラ【ソラリス】日本初演。音楽的に非常に緻密で、当初、音程を取るのに手間取りましたが、実際に喉に入れて稽古に参加してみると、すぐに作品がドラマを重んじつつ、シーンを彩るオーケストラとの関係性も非常に立体的に書かれている素晴らしい作品であることが実感出来ました。稽古初日は藤倉マエストロ直々に棒を振られましたが、非常にフランクな方でした。しかしながら作品へのこだわりは細部に及び、私演じるギバリアンとオフステージ・ケルビンとの掛け合いのシーンは丁寧に時間を割いてくださいました。
共演者の皆も素晴らしい歌手たちで、初めてご一緒したハリー役の三宅理恵さんは、透明感のある素晴らしいソプラノで、ヒロイックな歌唱を披露したクリス役のサイモン・ベイリー氏はイタリア語も堪能で、ミラノでの師である故ボナルド・ジャイオッティ氏の話で盛り上がりました。

スナウト役のトム・ランドル氏はインテリジェンスに溢れ、稽古場で英語の発音も丁寧に指導してくださいました。今回のプロダクションで一番の若手歌手だったオフステージ・ケルビン役のロリー・マスグレイブ氏も素晴らしいバリトンで、人懐っこい性格で皆から愛されていました。佐藤紀雄マエストロ率いるアンサンブル・ノマドによるオーケストラに支えられ、本番では演奏会形式ではありましたが、オペラ【ソラリス】の素晴らしさと可能性をお客様に十分にお伝え出来たのではないかと思っております!
そして!音響デザインを担当された石丸耕一さんには、作品の世界観を表現するサポートをいただき、本当に助けていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに…この度のソラリス上演に際し、原作である小説「ソラリス」の帯に公演概要と共に写真で紹介いただきました!

オペラ【ソラリス】は、本当に様々な可能性を秘めた名作です!
再演の機会があれば、是非、多くの皆様に聴いて、観ていただけたらと思います。

この公演に際し、お世話になった皆様、ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!